3月11日(水)。
月イチの「TUMUGU東京青山」
薬膳教室を行いました。テーマは「春のこころに効く薬膳」。年度末にあたり、生活や環境が一新する今の時季は、中医学でいうとストレスで傷めやすい「肝」が高ぶる時季。日本では一年中で最も自殺の多い月で、「自殺対策強化月間」にもなっています。西洋医学では、検査しても原因を特定できないとき、よく「ストレス」と結びつけます。でも、中医学では、ストレスは体に潜む病気の原因として、まずチェックすべき要素のひとつ。しかも、ストレス(=感情の行き過ぎ)には、「怒」「喜」「思」「憂」「悲」「恐」「驚」の7つがあると細かく分類し、病気や不調を分析していくんですよね…。本当に面白いな~。
今回、ご紹介した料理は、
・かぼちゃのポタージュ
・きゃべつと薬味野菜のサラダ
・ナツメ入りクスクス
の3品。
「肝」の高ぶりやすい時季は、
「肝」から飛び火する「脾」も
先回りケアすることが大事ということで、そんなメニューになりました。小麦粉が原料のクスクスには、ナツメを入れ、カレー味に。
「小麦とナツメ」ということは…
漢方薬の「甘麦大棗湯」にインスパイアされた一品なのです!
精神科でも処方される「甘麦大棗湯」。中身を見ると、小麦(しょうばく)、大棗(たいそう・なつめ)、甘草。この3味から成るとてもシンプルなお薬で、そう、すべて食材からできているんです。つまり、薬の材料が料理にできて、しかもおいしい! 「これぞ薬膳の極みなり」と、自画自賛したくなるメニューになりました。日本人がちょっと苦手なナツメも、カレー味のエスニック風にするとおいしくいただけます。保存食にもなるし、なかなかいいメニューだな、と再び自画自賛! 次回は5月の第二水曜日です。
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